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認知症予防で研究データ

[ 2015/3/25 ]

人間関係やストレス等によって病名をつけ難い体調不良も増えてきている。病院には通っていないものの、体調不良を治すために整体や整骨院、ヨガ、スポーツクラブ、メディアが紹介した健康法など、様々な治療・改善法を試している人が増えているのも事実だ。昨年10月には、国民医療費が6年連続で過去最高を記録したというニュースもあった。膨大な医療費を抑えるためにも、今後ますます病気を未然に防ぐ「予防医療」の取り込みが需要視されるであろう。今回は予防医療、統合医療に流通する製品、サービスを追った。

昨今はストレスや人間関係で生活も身体も乱れがちだが、短時間で脳を健やかな状態に戻してくれるのが、自衛隊でも正式採用されたという「ブレイン・セラピー・ラインナップ」だ。
ACCが取り扱う同商品は、左右のヘッド部から異なる周波数の電流を組み合わせて流すことにより、新しく合成された干渉波の電流を発生させる。この新しい8Hz前後の周波数が脳波をアルファ波、シータ波に誘導し、脳内血流の増加、脳内視力の向上、ストレス解消、集中力・記憶力アップを促し、脳内を活性化するという。その効果は多数の医療機関との臨床実験でも実証されている。
実際、平成5年には裸眼視力1.0以上が必要な防衛庁航空自衛隊に正式採用され、視力維持、集中力及び判断力アップ、さらにストレス解消のために多くの隊員に利用された。さらに平成16年には全省庁統一資格も取得、プロ野球球団に導入されるなど、その利用範囲は幅広い。

また、同商品を利用することでリフトアップ効果も期待される。表情筋に対し、干渉波による微弱電流を体性感覚にて刺激することにより、直接リンパの流れを改善し、恒常性(ホメオスタシス)が活性化され、リフトアップ効果につながる。ここ数年はエステサロンでの利用も増えており、術者によるマッサージ前にこの商品を使用することで、緊張を解きほぐし身体の血流をよくし施術効果を高めているという。視力回復、脳活性、さらにリフトアップ効果と様々な活用方法を持った商品だ。
医療機器開発製造メーカーのYCKは、予防医療分野の需要増を見越し、15年以上のロングセラー商品である血管老化度と自律神経バランスの分析装置「タスナインビュー」を昨年リニューアル販売した。一般的な心電図は身体に心電針を付けて測定を行うが、同商品は指先にはめるだけで測定可能だ。
指先の末梢血管の容積の変化を脈波としてとらえ、加速度脈波に変換することで血管老化度を測定する。さらに脈波の波高の間隔から脈拍を抽出しその変化を分析し自律神経バランスを分析するという。自律神経は交感神経と副交感神経のバランスを計測することができ、いずれかに偏っているとストレスも高いと判断される。
すでに医療機関はもちろん、大学、研究機関や企業の福利厚生等でも導入されており、特に企業向けとしては、大手IT企業等の保健士が同商品に着目し、そこから導入となるケースが多いという。同社では幅広い重要に応えるため、大学や研究機関向けの専門性の高い分析レポートと、一般企業や一般ユーザー向けの分析レポートの2通りを用意しており、活用方法にあわせて利用することができる。

最近の導入事例としては、対面カウンセリング販売が中心の薬局において、問診とあわせて同機器で自律神経のバランスや脈拍などを計測し、リアルな体調をレポートとして提示しているという。「なんとなく疲れている」という被験者の体調を、同機器を使うことで客観的に評価することができ薬剤師も的確な調剤を提供することができると好評だ。
仕事や家庭の事情等で病院や人間ドック等になかなか行けない人にとって、自宅でできる検査キットや郵送型サービスはニーズが大きい。
たった数十本の髪の毛で、体内のミネラルの傾向を調べることができる「毛髪ミネラル検査」を手掛ける、ら・べるびぃによると、ここ数年でサービスの需要が拡大しているという。
ミネラル検査は病院でも臨床検査として行っているが、毛髪を用いた検査が大きく注目されるようになったのは、1950年代の「水俣病」の原因物質が水銀(メチル水銀)であると特定されたのが契機だ。その後も麻薬・毒物などの生体残存量を把握する上で重要な検査試料として現在も利用されている。同社の検査では有害ミネラル6元素(カドミウム、水銀、鉛など)、必須ミネラル13元素(ナトリウム、カリウム、マグネシウムなど)、参考ミネラル7元素(バナジウム、ニッケルなど)を検査することができる。
有害金属の蓄積や必須ミネラルの欠乏は様々な慢性症状を引き起こす。疲労感、冷え性、アレルギー、女性の場合は不妊、貧血、月経前症候群等につながることもある。普段の何気ない食事や、排気ガス、たばこなど日常生活の中で自然と蓄積されている可能性があるため、ミネラル検査は定期的に行うことを推奨しているという。同商品は医療機関での活用も増えており、デトックスやキレ-ション療法に活用されているという。

一般社団法人ディペロップメントシニアPCコミュニティのアロマ製品ブランド「Active-Life」では「シニアに使いやすいアロマペンダント」を取り扱う。
芳香浴によるアロマセラピーは、精油の香りが嗅覚を通じて脳の大脳辺縁系を活性化させるという作用を活用した自然療法で、昨年には、日中と夜で香りを使い分けた芳香浴を行うことで、脳の若返りが期待できるという認知症予防に関する画期的な研究結果が発表された。アロマというと利用者は若い女性のイメージが強いが、同法人では医療・介護分野に特化した事業展開を行っており、他との差別化を図っている。日本は、2025年には人口の約30%が前期高齢者(65~74歳)になると言われている中で、認知症対策は、社会保障・介護と並び、2025年問題のひとつとなっている。

今後はセルフメディケーションが重要視されてくる。同法人はそういった情勢を鑑みた上で、今後さらに医療・薬局・介護分野との提携を積極展開していくという。
医療費の増加、少子高齢化、心の病の増加など、ますます複雑化する医療事情。西洋医療とあわせ、ますます予防医療・統合医療や東洋医療との融合が重要視されていく。
                 
◎本稿に興味のある方はJHM編集部までお問い合わせ下さい。


(JHM125号より)

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