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HIFU旋風止まず

[ 2013/8/28 ]
ARTISTIC高密度焦点式超音波の痩身マシンで新機種「Di‐Lipo」発表

 ARTISTICは、新機種「Di‐Lipo」を今夏正式に発表した。美容クリニックへの導入に向けて本格的に販路の拡大をめざす。

同社が昨年、発表した「e‐clip」の姉妹機として「Di‐Lipo」を位置づけ、フェイスのたるみ(前者が適用)と共に需要の高い、痩身(後者適用)市場に向けて、導入を進めていく。
2機種とも、いわゆる高密度焦点式超音波で、その原理とシステムの代名詞「HIFU」はすでにアメリカ、欧州で知名度は高い。焦点式の超音波システムは、多くの一般医療現場で採用されているが、前立腺がんなど悪性腫瘍の治療でも使われている。その原理を美容医療に転用されたのがこのマシンである。
超音波エネルギーを選択的にSMAS上層部に熱ダメージを与え、SMASを収縮させることでリフティングさせるというもの。レーザー照射のように皮膚表層部を損傷させず、ターゲットとなるlayerのみを選択的に焦点破壊させるため、痛みやダウンタイムも少ない。

がん治療が主要部位を殺傷させ治療するのに対して、美容医療では超音波エネルギーでSMASを熱損傷させながら「あえて組織の創傷」をつくって、けん引効果を出すという美容医療独自の施術アイデアをもつことはおもしろい。
「Di‐Lipo」は、「e‐clip」と同じように、このカテゴリーのブランド機器に比べ、装置コストを抑えていることはいうまでもない。本体価格は、欧米ブランドのHIFUの原理を使った機器の半額に迫る。

JAASライブ講習会でのデモ実演の機会も多い同社の美容医療機だが、指導医・山本医師も「バブル期のように一台何千万もする高い美容医療機に投資していたら、その回収だけでクリニックの経営はもたない。まして開業を考える先生や他科保険診療から美容医療部門の併設を準備するクリニックにとっては、低額投資でまずはたるみ治療の機器を揃えることが理にかなっている。治療効果に遜色がなければ導入価値は高い。ブランドマシンの購入は経営を軌道に乗せてからでも遅くない」と言い切る。

保険診療に加え一部、混合診療にならないかたちで美容部門を併設する動きは後を絶たない。こうしたビギナーにとって、美容医療の手術スキルアップはもちろん、こうした多大な装置への投資が必要で、これが他科診療から参入できない大きな障壁となっていた。しかし、治療効果に遜色がほとんどなく装置導入にかかる額も抑えられる「後発機器」の台頭は、美容医療を始めるクリニックの増加を加速させていく要因といえよう。

「Di‐Lipo」の施術可能部位は、腹部をはじめ、腋の下、わき腹、太もも、膝上、二の腕、背中など広範囲で、施術にかかる時間も最大で30分と短い。
痩身の有効性については、順次臨床データを積み上げられていくとしているが、社内モニターでのサイズダウン数値では、先発機器の症例データに負けず劣らない。
同機のようなコストパフォーマンス性の優れた医療機器の導入は、自ずと治療単価を下げられることから、何よりユーザー・マーケットのすそ野拡大につながり、クリニック経営にも好影響を及ぼす。そして決して高額医療にはならない「敷居の低い自費診療」の広がりは、より専門性に特化した美容形成の需要も一方で押し上げ、結果的に美容アンチエイジング全体の需要を伸長させることは間違いない。
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