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牡蠣の有用性の報告で称賛の声 [JHM]

[ 2011/10/25 ]
第4回「国際かきシンポジウム」(WOS主催)で、渡辺代表が講演

圧倒的なエビデンス発表に世界の研究者ら、熱い視線



先ごろ、オーストラリアのタスマニア島で第4回目となる「国際かきシンポジウム」が、世界かき学会(WOS)主催のもと開催された。牡蠣の養殖、生産、さらには海洋生態系とかき生息との関係などについて研究を行うWOSは、世界30カ国、500名にのぼる会員を擁するが、中でも日本は牡蠣の養殖、研究で世界をけん引する。古くから本草綱目に収載される中医学の重要な漢方素材でもある牡蠣だが、とりわけその有用性について「ヒューマンヘルスケア」の視点から研究を進めてきたのが渡辺オイスター研究所である。その抽出エキス(特許製法:牡蠣肉エキスの濃縮固形化からできた活性型牡蠣肉エキス)について積み重ねてきた基礎試験、臨床試験のエビデンスは世界でも類をみない。この第4回の総会でも、同社の渡辺 貢代表(農学博士、医学博士)が半ば招聘されるかたちで講演とポスター発表あわせ計3題を行った。

WOSは、2005年に第1回のシンポジウムが開かれ、後に学会として正式に発足する。会長には元東北大の森 勝義博士が就き、傘下に16名の委員が学会の運営にあたる。委員は日本をはじめ、中国、フランス、カナダ、台湾、オーストラリア、アメリカなどそれぞれの国の海洋、水産学の蒼々たる研究陣の顔が並ぶ。

第4回となったシンポジウムには、世界30カ国・およそ500名の会員のうち、200名ほどがタスマニア島に集った。日本から参加した渡辺オイスター研究所の渡辺 貢代表もその中の一人で、牡蠣の有用性について「ヒューマンヘルスケア」の視点から研究を続ける先駆者として、WOSからも評価は高い。半ば招聘されるかたちで、最近明らかになった牡蠣の有効性を示すエビデンスについて発表、称賛を持って迎えられた。

渡辺氏は、講演そしてポスター発表と会期中休む間もなく精力的に、次々と解明する「栄養の宝庫」牡蠣の有用性について発表していった。
講演では、「IDENTIFICATION OF ANTI-OXIDANT SUBSTANCE FROM PACIFIC OYSTER AND ANALYSIS OF ANTI-OXIDANT CAPACITY」と題し、牡蠣中に新規の抗酸化物質・仮称「E6」を突き止めたことを明らかにした(本紙100号で既報)。   
ビタミンC、Eよりも高い抗酸活性をもつだけでなく、非酵素系のAntioxidantsでは極めて稀な両親媒性(水溶性、脂溶性の性質を兼ね備える)という化学構造をもつことを解説。この特性から既存の抗酸化物質では到底叶わない、細胞膜を通り、細胞質内の細胞核で遺伝子DNAを酸化損傷させるROS(活性酸素種reactive oxygen species)に対して、直接その消去メカニズムが働くことになる。天然物では極めて新しいAntioxidantの発見として、学術的にもその価値は高い。

また特定を進めたところ、活性酸素吸収能力を示すORAC値(oxygen radical Absorbance capacity)も、V.Cの2・48倍もの能力を示した。
「すでに「B6」の抽出製法で特許を申請、濃縮エキス「皇寿」としてドリンク製品の開発に成功した。牡蠣の新たな有用物質を見つけたことで、日本そして世界の人々の健康に寄与したい」と結んだ。

一方、ポスター発表では、「CLINICAL EFFICACY OF PACIFIC OYSTER EXTRACT ON SPERM PROFILES IN HEALTHY MALE SUBJECTS」そして、「EFFECT OF THE FOOD CONTAINING OYSTER EXTRACT ON STRESS,FATIGUE AND QUALITY OF SLEEP IN WORKING PERSONS」の2つの演題が、参加者らに投げかけられた。

前者では、精子運動機能の低下がセレニウムや亜鉛など微量元素の不足を何らかの因果関係があるとして、ワタナベ活性型オイスターによって精子運動機能の改善がみられるかを検証した。オイスターが、亜鉛など豊富に含むマガキ軟体部から抽出されていることは言うまでもない。
研究報告によると、精子運動率60%未満の被験者に対して、精子濃度、高速前進運動精子濃度とも、試験開始8週間で基準値を上回る上昇を示したという。
後者の発表では、ワタナベ活性型オイスターがストレス、睡眠の質に対する有用性をみた。対象のボランティアには、勤労者に協力を仰ぎ、日常的にストレスや睡眠に問題を抱える成人男女17名に試験を実施した。
試験は8週間にわたりオイスターを連続投与、POMS、OSAなどの主観的評価系で有効性を調べている。

その結果、試験前にPOMS診断で気分・感情が健常ではないとされた被験者が、摂取1週間以内で有意に軽減が認められた。また、混乱、疲労などの自覚症状が、1週間以内で有意に軽減していった。抑うつ、落ち込みなどネガティブ気分でも改善傾向がみられたという。
一方、睡眠の質の変化をみたところ、摂取1週間以内で改善が認められ、2週間以内で寝付きが良くなり、ぐっすり眠れるようになったことがわかった。
渡辺オイスター研究所では、過去多くの研究成果を
必ずある一定のレベルにある学術誌に論文として発表してきた。シンポジウムで投げかけたエビデンスも、北大、久留米大などとの共同研究で、また北京大など海外の大学機関、研究機関との牡蠣の有用性に関する学術連携も少なくない。

ある意味、牡蠣の最先端の研究を続けているところは、同社に他ならない。
だからこそ、このシンポジウムでも圧倒的な存在感を示したのはオイスターだったようだ。集った世界の研究者から称賛の声があがったのも、決して不思議なことではない。


(JHM101号より)
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