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歯科診療の増患・自費診療UPのための 「メディカルエステ術の導入」[JHM]

[ 2011/7/29 ]


実践的な美容医療術のスキルアップを掲げて活動を続けるJAASでは、歯科医師にも門戸を広げ「アンチエイジング歯科診療術」のハンズオンセミナーをスタートした。その第1回目が「歯科診療の増患・自費診療UPのためのメディカルエステ術の導入」をテーマに、神奈川県藤沢市のこいで歯科医院で開催された。
午前の部では、「これからのデンタルクリニック経営のあり方」について小出歯科医が具体的なアイデアとヒントを投げかけた。また、みたむら歯科医院の三田村歯科医からは、自らの経験をもとに「歯科医が実践するエステ術とその成功への道」と題して興味深い講演が行われた。
参加した歯科医からは、「同じ歯科医として苦しい現状の診療事情を抱え共感を覚えるだけに、より説得力があった」と評価は高い。午後からは自費診療部門として「美容医療・エステ術」を導入し、新たな需要を取りこむための実践的な施術公開とコーチングが行われた。
とりわけ参加者から関心を呼んだのが、「デンタルエステメニュー」の中の新たなリップエステ術で、実技指導した三田村DDSへ施術希望者が相次いだ。




「歯科診療に対してもこれからの歯科領域を見据えた新たな治療術、そして医科との連携、融合を含めた方向性を指し示していく」として、本格的にJAAS主催の歯科アンチエイジング実技講習がスタートした。  
すでに美容医療を併設したデンタルクリニックの業態が増える中、その美容治療の流れから生まれるメディカルエステ術にも焦点が当たり始めた。歯科の患者をエステのクライアントに取り込み、共有し治療、施術ごとに提携しあう。そんな新たなデンタル経営が動き出している。
「歯科診療の増患・自費診療UPのためのメディカルエステ術の導入」をテーマにしたこのハンズオンセミナーはまさに、そのヒントを投げかけた講義と実習となった。

前半の講義「これからのデンタルクリニック経営のあり方」(小出歯科医)、「歯科医が実践するエステ術とその成功への道」(三田村歯科医)にすでに、参加した歯科医をうならせた経営とマーケティングのアイデアとヒントがふんだんに盛り込まれる内容となった。

とくに歯科医から関心を呼んでいる「口唇周辺へのヒアルロン酸注入」では、物議をかもしたヒアルロン酸注入の医科・歯科間の診療範囲の解釈について、「美容医療併設によって医科・歯科の診療範囲を補完しあう」(小出DDS)として、従来とは少し論点を変えて、活用できる道を明かした(詳しい内容は講習の性格上明かせない)。講義の後、場所をこいで歯科医院に移して公開された注入法のライブ講習では、術者が美容医療部門の医師であっても、その歯科医が術式を学び理解してほしいとの趣旨から公開された。参加者はあくまで施術の見学の範囲を超えていない。

講義では、歯科医が導入するエステ術について三田村DDSが続いた。
「口からの若返りに加えて、顔と身体の若返りを発信できる歯科医院へと転換していく時代です」と、自ら歯科医でありながら数年前にエステシャンの資格を取得し週末に都心でサロンをオープン、成功を収める三田村DDSだけにその説得力に重みがある。
エステの開業に至る、同歯科医の豊富な経験を述べた。「原点は歯科医院の象徴である、院長に依存しない組織と業務拡大を考えた」として、エステと歯科の接点に行きつく。

そしてサロン展開をするためのCIの構築、差別化戦略の研究、事業理念と出店、収支、サービスメニューなどの計画と実行、さらにはコンセプトやターゲット顧客などのマーケティング、どのように顧客満足度をはかるか?、価格戦略と集客商品(施術)、利益確保商品(施術)、アップセル(コース売り)、クロスセル(別メニュー、物販)、そして綿密な集客戦略など、およそ歯科経営では無縁のマーケティングをしながら実践していったという(詳細は控えます)。
三田村DDSが構えた都心での小スペースで、少ないスタッフでの集客、売上の損益分岐点は、月80人。平均単価5万円で400万円の月商だというが、今では「ヘビーユーザー」が少なくないため、単価は高い。

歯科医が行うエステ術だからこそ、信頼を寄せる顧客が多いとも話す。
こうした歯科とエステ術の融合で、歯科領域に精通しているからこそできる「デンタルエステメニュー」が公開された。初めて聴くその施術方法に目を見張る参加者が少なくなかった。およそ10種ほどの興味深いメニューは、小顔にするための表情筋トリートメント、GUMマッサージそしてリップエステなどがある。

午後の施術公開と指導では、このうちのGUMマッサージとリップエステが披露された。
とりわけ関心を呼んだ「リップエステ」は、従来の唇に薬剤を塗るだけの手技ではない。
美容皮膚再生のための小型美顔機「Dr Arrivo」を導入機としてリップに用いた施術である。手のひらサイズの大きさにも関わらず、エレクトロポレーション、メソポレーション、青色LED、EMSそして高周波の機能が搭載される美顔機で、唇に薬剤を塗布して5分。見事に上唇がふっくらと蘇ったから驚く。

さしあたり、「三田村式のリップエステ術」といったところか。実技指導した三田村DDSへは、参加した歯科医から施術希望が相次いだ。

本稿で紹介した三田村歯科医のデンタルエステ術は、9月4日(日)に第2回目の歯科アンチエイジング実技講習で公開される。
プログラムは、JAASホームページhttp://www.jaas-online.comに掲載されます。




(JHM100号より)
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