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DRアンケート 「医師・歯科医が習熟したい美容医療、アンチエイジング診療・治療術」 [JHM]

[ 2011/4/8 ]
本紙第16回DRアンケート 「医師・歯科医が習熟したい美容医療、アンチエイジング診療・治療術」

回答率トップ(24%)の歯科では、サプリ外来、美容医療など専門外診療を志向


他科ドクターの招聘にも意欲示す




「今、先生が求める、習いたい、会得したい美容医療、アンチエイジングの診療・治療術」のテーマのもと実施されたドクターアンケートの結果が、このほどまとまった。当編集部によるアンケートも14回目を数える。今回の回答率は前回よりやや高い5・5%で、内科、外科、皮膚科、婦人科、精神科、歯科…と前回にもましてあらゆる科目から回答が寄せられた。アンケート結果からは自らの専門科目以外に、自由診療分野の施術を習得したいと考えるドクターがますます増えている実態が見えてきた。その内容も多岐にわたっている。

Q1の「クリニックでの専門診療は?」。回答いただいたドクターの専門科目で最も多かったのは前回同様歯科で、今回は全体の24%を占めた。一般内科、形成外科、皮膚科、美容皮膚科がそれぞれ8%で続き、美容外科が7%。その他、外科、整形外科、アンチエイジング内科、婦人科はもちろんのこと循環器科、消化器科、精神科、漢方、ペインクリニックまで広範囲にわたって回答が寄せられた。前回も述べたが、診療報酬の低下、特定分野での医師過剰による競争の激化などドクターを取り巻く状況は概して厳しい。その中で自由診療分野にウィングを広げて活路を見出そうとする動きが、ますます活発になっていくであろうことを窺わせる。

Q2は歯科医以外のドクターに「習いたい、会得したい美容医療、アンチエイジング診療・治療術」を尋ねた。最も多かったのは眼瞼形成術で約17%。続いて鼻形成約14%、フェイスリフト約11%となっている(図表1参照)。もう少し詳しく見ていくと、眼瞼形成術の中でも特に回答が多かったのは上眼瞼の重瞼術・下眼瞼の脱脂、しわ取りだ。重瞼術では切開法が上位にきた。目尻・目頭切開術、眼瞼下垂術も人気がある。鼻整形はヒアルロン酸、レディエッセなどのフィラー注入と答えたドクターが多かった。鼻尖軟骨縫縮術、シリコン隆鼻術が続く。フェイスリフトに関してはミラクルリフト、シルエットリフト、スプリングリフトなどケーブルリフト(スレッド法)術が圧倒的に多い。切開法、切開+ケーブルリフト混合手術がこれに続く。

この他、回答が多かったものには膣縮小術、小陰唇縮小術など女性器手術。高濃度ビタミンC点滴、過酸化水素水点滴、美肌点滴、ITPアミグダリン点滴など点滴系。フォト、レーザー、ラジオ波、超音波などによる美容治療。幹細胞療法など。6%〜4%の回答があった。さらにエクボ形成術、腋臭症手術、臀部形成術、PPPプラズマフィラー、血液オゾンクレンジング療法、プラセンタ注射・にんにく注射、サプリメントによる栄養療法が続く。少数ではあったもののBOTOX、豊胸術、包茎術、脂肪吸引、脹脛・噛筋縮小(NICR法)などの回答もあり、実に多岐にわたっているのが特徴だ。

Q3は歯科のドクターに同様に「習いたい、会得したい美容医療、アンチエイジング診療・治療術」を尋ねた。最も多かったのはサプリメントによる栄養療法の約16%であった(図表2参照)。光治療、超音波、キャビテーションなどのメディカルエステのための美容医療が約15%で続き、このあとにやはり僅差で高濃度ビタミンC点滴、プラセンタ注射、血液オゾンクレンジング療法、幹細胞療法、そして歯周病治療のためのレーザー治療がくる。その他の回答としてはヒアルロン酸注入、PRP、骨増生、血液検査データから導くサプリメントなどが寄せられた。

Q4はQ2、Q3の回答でその治療・施術を選んだ理由を聞いた。「これから習いたい」が36%で3分の1以上を占めている。「興味はあるが、自分ができるか?オペレーションを見てみたい」は18%、「良ければすぐにでもメニューに取り入れたい」が12%となっており、新たな診療・治療術の習得を美容医療、アンチエイジング分野に求めるようとするドクターの意欲が感じられる。また、「すでに始めているが、さらにテクニックを磨きたい」も28%の回答を得た。「ある程度習熟しているが、指導医との違いを確認したい」も6%。美容医療、アンチエイジングの分野で、さらなる技術向上を図ろうとする姿勢が窺われる。

前回のアンケートで「今一番困っていること、あるいは改善したいと考えていることは?」の問いに対して、専門外の診療メニューを増やしたい約14%、歯科治療の新たなメニューを増やしたい約12%が上位にあった。この2つに、同類回答の専門外でもできる美容術を勉強したい、専門外のドクターを増やしたい、専門外の治療を合わせると、実に回答全体の約37%を占めていたが、今回のアンケート結果を見ても、多くの医師が専門外の診療に手を広げていきたいと考えていることが分かった。

当編集部ではこれらの結果を踏まえ、今後もJAAS日本アンチエイジング外科・美容再生研究会で第一線の講師陣によるライブ講習や美容・歯科解剖学実習等の開催、そして本紙「健康と医療」の紙面充実を図り、読者のニーズに応える良質な情報を提供していきたい。
最後に御多忙の中、当アンケートにお答えいただいたドクターの先生方に心より御礼申し上げる。



(JHM98号より)
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