JAASアカデミー
TEL
お問い合わせ
一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

JAASアカデミー

一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

TEL

お問い合わせ

混合診療を求めるのではなく、自由診療を導入しよう (医)豊季会 山本クリニック院長 山本 豊MD [JHM]

[ 2010/12/27 ]
21世紀の社会基盤を構成する新たな医療の仕組み。この分野を担う全ての医療従事者と関連産業にとって、責任の重さはさらに増している。とりわけアンチエイジング医療、美容医療や補完代替医療、統合医療など若返り、積極的予防診療に重点をおく新たな医療の枠組みは無視できない。だからこそ、こうした診療体系と新たな医療技術が求められてくる。一方、こうした医療に対して健康・美容・診断技術などが深く関わっていくこともまた明らかである。本稿では医療、健康、美容分野のオピニオン達に論説をいただき、責任ある成長分野へと変わるための提言をいただいている。第45回目は、山本クリニックの山本 豊MDに述べていただく。


(医)豊季会 山本クリニック院長 山本 豊MD


点滴、プラセンタ注射で初期導入そして「美容診療」で診療の幅広げる
課題は「実践経験」
JAASから参加型オペシリーズを提供


医は仁術なり。算術にあらず。
今も昔も理想とされている言葉だ。このことは、ある局面のみをとらえている。つまり、経営的な問題が放置されているということだ。 

かつての保険医療帝国日本では、医療費は国が払ってくれるものという認識のもとに、医師も経営を真剣に考えずとも医療行為が出来た。このような状況下では、算術はなくとも経営というものが成り立ち、医療機関は公的なものであったとも言える。

近年、この環境が変化を起こしている。政治家や役人の方針で診療報酬改定というものが行われだしたためだ。昨日まで100円で販売していたものを80円で販売しなくてはならなくなるように各医療機関の医療収入を国が決めるというのが今の日本の保険医療である。医療機関はこの国が定めた報酬に従い、減収の場合は、コスト削減を行わなければならず、人件費の削減や医療の質までも影響が及ぶという局面さえも存在する。

こうした問題を解消するために、混合診療の導入に積極的な政治家もいるが、一方で医療費増大を懸念する動きが大きいのも現実である。
考え方を一変して、問題解決を混合診療に求めるのではなく、自費診療の導入という局面でとらえることは不可能であろうか?
諸先生方のご意見もあるだろうが、答えは簡単、可である。私は、地方の開業医なので自費診療などとてもとおっしゃる先生方のお声が聞こえて来そうである。いやいや、現実はそんなに厳しくないのである。

では、どうやって自費診療を導入したら良いのだろうか?
自費診療=高額医療という考えを持つこと自体に問題があるのではないだろうか。人口が多い内科開業医を例にとると、1日5分診察で常に患者さんを診たとすると1時間で12人、8時間で96人の計算になる。これは、現実的には無理な数字で、80人を診察するのがやっとであろう。ここで平均単価つまり患者さん1人あたりの診療報酬を4000円とすると1日の収入は最大32万円ということになる。これらの平均単価が、診療報酬改定なるもので下げられると、自動的に売り上げが下がってしまうというのが現状である。

ここで、現実的な事例を挙げることにより説明をしたいと思う。一番簡単な自費導入として挙げられるのが、自費点滴やプラセンタ注射等の機材で、ことさら大きな準備もいらないものである。こうした自費設定をどのように決めるかによるが、平均的な単価が5000円とし、1日受診者が10人いたとすると1日売り上げに5万円の差額が生じ、1ヶ月で換算すると100万円以上の差額が生じることになる。

しかし、自費診療を積極的に導入しようとした場合に大きな壁が存在する。つまり、講習会なりトレーニングを受ける場所がないということだ。
私も評議員のひとりとして参加するJAAS日本アンチエイジング外科・美容再生研究会では、こうした先生方のために講習会を積極的に開催している。以前より、サプリや点滴治療に対する講習会を開催し、好評を得ているが、今回私がお手伝いさせていただくLiveSurgeryシリーズは、手術を目の前で見学し、リアルタイムに質問が可能な参加型のプログラムを開催する。
昨今リアルタイムで手術を画像による見学させるセミナーは散見するが、実際の手術室、また局所麻酔の状況下での患者さんがいる状況での質問を受け付けながら進行して行く手術セミナーというものは本邦初と言ってもよいであろう。年間6回の手術セミナーを計画しているが、いずれも実践的なテーマをもとに進行して行く予定である。また、1回のセミナー参加では手術技術習得には至らないという現状も踏まえ、後日個別指導を本会を通じて受けられるという新しいシステムも導入しての開催となる。 
上半期に1回、下半期に1回おさらいを兼ねた「美容整形解剖学実習」も、献体提供が可能な海外施設(アジア圏)に赴き、それぞれ希望する手術手技をマンツーマンで指導させていただく計画である。
手術を習い始めたばかりの方、日ごろの診療で数々の疑問を抱えている方、系統的に手術を整理したい方、これから美容手術を学びたいと考えている先生方へお役に立てれば本会としての開催意義があるというものである。

本実技講習シリーズの詳細は、本会の公式サイト
http://www.jaas-online.comにて閲覧していただきたい。



(JHM97号より)
Copyright (C) JAAS ACADEMY. All rights reserved.