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一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

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美容医療をサポートする内科的アンチエイジング [JHM]

[ 2010/6/16 ]

プチ整形の講習会は、外科・内科アンチエイジングの医師、双方が集まる

5月8日、9日、第1回 JAAS(Japanese Anti-Aging Surgery & Regenerative Medicine for Rejuvenation)東京Live Forumが開催される。第1回JAAS東京Live Forumのプログラムは、外科的な施術を主なテーマとしていますが、JAAS=日本アンチエイジング外科・美容再生研究会は外科的なアンチエイジングをサポートする、内科的アンチエイジングのサプリメントや、コスメ、クリニック・スタッフが施術する、エステティックの美容機器なども、積極的に取り込んで行く。ここでは、外科的な施術と相性の良い、機器やサプリメントなどを紹介し、新しい美容外科クリニックのあり方を模索してみたい。


フェイシャル

古くからの美容外科医療は、二重まぶたや隆鼻術など、切開や縫合、シリコンなどを用いて、大きく変えて、戻らないことが、求められていたが、近年、プチ整形という概念で、ボトックスやコラーゲン、ヒアルロン酸注入といった、切開や縫合を伴わず、可逆的な施術が主流になろうとしている。本人の個性を大事に、外見を大きく変えることなく、低侵襲な施術で、シミやシワ、たるみを取るという美容医療が求められつつある。
こうした流れの延長線上にあるのが、線維芽細胞の注入やPRP、幹細胞などの注入療法であろう。本人由来の細胞や成長因子を用いて、異物を入れることなく、外見的に若返ろうという医療は、まさしくアンチエイジング医療に他ならない。

こうした、再生医療を応用した美容医療の登場によって、患者はクリニックに“通う”必要が生じてきた。

これまで、外科手術やプチ整形では、患者がクリニックを訪れる回数は多くて2〜3回であり、手術が終わった後、その手術が上手くいっていれば、患者はクリニックを訪れることはない。
一方、再生医療を応用した美容医療では、クリニックに数度、足を運ばなくてはならない施術が多い。プチ整形もスパンは長いが同様の傾向がある。効果が薄れる頃に、再び注入を行う必要があるからだ。

つまり美容医療は、即時的に大きく、患者を変貌させるのではなく、時間をかけて患者の状態を少しずつ改善する医療に変化しつつある。先述したように、これはまさしくアンチエイジング医療の考え方そのものである。

また、自己の細胞や成長因子を用いたこれらの美容医療では、それらの細胞が健康であり、成長因子が注入されたときに、それに対して正常な反応が出来るような健康さが必要とされる。そのためには、アンチエイジング医療の手法を用いて、内面の健康状態を維持していくことは、理にかなった組み合わせと言える。

これまでの美容医療が物理的に改善する美容医療であるとすれば、再生医療以後の美容医療は生物学的な美容医療といえる。


ボディー

一方、美容医療でのもう一つの大きな柱に、痩身がある。美容医療での痩身のハイエンドは、脂肪吸引であろう。その後、超音波やEMSなど物理的な、脂肪破壊が行われ始め、メソセラピーやカルボキシセラピー、RF、エレクトロポレーションなどが導入され、近年ではキャビテーションが話題となっている。

フェイシャル以上に、低侵襲に対するニーズは高いが、脂肪吸引と同程度の効果を挙げるには、その他の方法では、効果が弱いのも事実であろう。多少、継続したアプローチで成功しているのは、インディバなどのRFと、キャビテーションあたりかもしれない。メソセラピーは、ドラッグデリバリーとして、大きな期待が持てるが、より良い薬剤の導入と、注入の手間の問題の解決が必要であろう。エレクトロポレーションも同様に、注入薬剤の進化が鍵であろう。

また、近年では脂肪溶解レーザーや、脂肪吸引と超音波やレーザーの組み合わせも行われている。


成長因子

これらの美容医療の変遷の中で、独自に大きな役割を果たしてきたのが、プラセンタといえる。胎盤由来の成長因子は、最も古くから行われている再生医療であるともいえ、また、内面的なアンチエイジングを行うことも出来、一定のエビデンスを備えた優れたアンチエイジング医療であり、コストも安い、美容医療のみならず、自由診療をはじめるには、まずはプラセンタから、といっても過言ではない。

注射、点滴、経口摂取という、ドラッグデリバリーに加え、ツボ打ちや顔面打ちなど、様々な応用が可能だ。応用の広さを求めるのであれば、使用する薬剤はラエンネックの方が、使い勝手が良い。点滴することの出来るプラセンタは、現在、ラエンネックのみである。

美容的な使用での、プラセンタと同様の効果を求めるものに、培養ステムセル由来のエキス注入療法がある。自己由来ではなく、限定されたドナーから採取されたステムセルが、培養される過程で分泌する、成長因子を注入するものだ。特に育毛の分野ではHARG療法などに用いられ、定着し始めている。今回の東京Live Forumでも、UDXヒラハタクリニックの平畑MDが、ステムセル・エキスを用いた育毛について、講演とLiveを行う予定だ。

このステムセル由来の成長因子は、直接ステムセルを用いるよりも、脂肪吸引をする必要がないので、簡便に使用できるのが利点だ。

また、バイオによって得られるEGFやFGFは、エレクトロポレーションなどで、フェイシャルに導入されたり、コスメに用いられてもいる。


内科的アンチエイジング

プラセンタは、使用するドクターによって、内科的なアンチエイジングになったり、美容医療になったりする、外面と内面のアンチエイジングをつなぐものといえる。また、再生医療の応用による外見的なアンチエイジングのために、内面の健康をケアするのであれば、ほとんどのアンチエイジング医療の手法が使えることとなる。

中でも、最初の一歩として、導入しやすいのはサプリメントであろう。総合ビタミン・ミネラルは、食生活の不備を補い、全身の健康を向上させ、体内の代謝を正常化することで、相乗効果の高いサプリメントと言える。

一方で、血液をサラサラにするようなアンチエイジング医療は、外科手術と組み合わせるには注意が必要かもしれない。

アンチエイジング医療に関して、欠かせないのは独自の検査体制であろう。しかし、外科的な美容と組み合わせる検査としては、何があるであろうか?アンチエイジングで最も盛んに行われている検査はFRAS4による酸化ストレス・抗酸化力の測定であろう。しかし、見方を変えれば、酸化ストレスによる障害が、シミやシワなどの原因の一端にある。紫外線によって発生する一重項酸素は紛れもない活性酸素なのだから。そうした意味でも、美容と酸化ストレス測定とは、充分に関係の深いものであるといえる。
さらに、身体の健康状態の維持のためには、FRAS4は無くてはならない測定機器といって良い。

また、痩身と組み合わせるアンチエイジングの手法は、いわゆるダイエットであろう。インディバなどRFによる痩身は、現在でも盛んに行われている。そこに、L-カルニチンに代表されるような、ダイエットサプリは、痩身施術後のホームケアに、お勧めできる、


最もヒト臨床試験データ数の充実したダイエットサプリ


ダイエットサプリは美容クリニックの痩身メニューにおいて、ホームケアとして用いられることも多いが、その際に重要となるのは、エビデンスである。ドクターセラムのシルクフィブロインは、おそらく日本で最もヒト臨床データ数の多いサプリメントであろう。

シルクから抽出したシルクフィブロインが動脈硬化の進行を抑える効果がある。東京農業大学の長島孝行教授が発見したこのタンパク質にドクターセラムが研究に加わり、ゼリータイプのサプリメントとして開発に成功した。
シルクフィブロインは、高い吸脂性を持ち、中性脂肪値の低下作用、血糖値の低下作用、コレステロールの低下作用・正常化作用の機能を持つ。それにより、最近では各メディアでメタボリックシンドローム対策というところに着眼して情報を発信されており、ご覧になった方も多いかもしれない。もっとも、ダイエットにも有効である。シルクフィブロインは、吸脂性多孔質を持っており、体内の余分なコレステロール、脂肪の粒子が孔に入り込み、吸着させ乳化した状態で腸管に吸収されずに体外へ排出される。

シルクフィブロインの効果は1200人を超える臨床試験で実証済みで、今年6月に沖縄で行なう現地試験で47都道府県全て臨床試験を行なったことになる。これほどの大規模臨床は健康食品としては異例の数で、商品に絶対自信を持っていることの証である。

製品を飲み続けることで効果が出ることは、個人ごとの経過と結果のデータから見て取れ、おおよそ4ヶ月程で各数値が正常値に入ることが分かった。しかも、各項目とも基準値に入ると必要以上に下がらない、すなわち、副作用が無いという証明も大規模臨床試験の中でなされた。


美容素材に特化した原料・受託加工を行うビーエイチエヌ

健康食品と化粧品の原料、素材を独自の研究開発で次々に世に送り出しているビーエイチエヌから、美容の新素材として3つのサプリメント原料素材を是非紹介したい。

まず、一つは国産、伊豆諸島のツバキ種子のみを原料として使用している『ツバキ種子エキス末』である。高級食用油や整髪料など、ツバキ種子から搾ったツバキ油が幅広く使用されているのはご存知の方も多いと思うが、ツバキ種子エキスには、線維芽細胞増殖効果、コラーゲンとヒアルロン酸の促進効果があり、健康な肌の構築に必要な要素が揃っている。具体的な効果として、シワの改善や紫外線による皮膚炎症の抑制効果に期待できる。

次に、生体適合性が高いとされるN-アセチルグルコサミン『Bio-NAG』だ。肌を潤いのある状態に保つヒアルロン酸の合成促進や肌のモイスチャーバランスを適正に保つプロテオグルカンの合成など、美肌を作り維持する上で必要な働きをサポートする効果がある。また、Bio-NAGは、カニ殻抽出のキチンを酵素のみによる完全分解で製造している天然由来のNAG(天然保湿因子)なので、高純度で化学合成のような不純物も含まれておらず、味がよいため、サプリメントや一般食品、飲料原料としても使用できる。

それから、『BHNレモンバーベナ』。レモンバーベナの葉は、欧米では炭酸飲料やハーブティー、魚の味付けなど多様な用途で使用され、精油も利用される。BHNレモンバーベナの効果としては、抗炎症作用、抗酸化作用、コラーゲン産生促進が挙げられており、しかも、サプリメントや食品、飲料のアプリケーションとしても使用できるので、用途がとても広いのが特長として挙げられる。

妥協を許さない製品作りを行っているビーエイチエヌだからこそ生まれる新素材であることは間違いなく、今後出てくる新素材にも注目だ。


SPF豚由来のプラセンタ登場

認知度の高いプラセンタの中でも無菌状態で育てられたSPF(Specific Pathogen Free)豚由来のプラセンタエキスを使っているのが、フィブロ製薬と共同開発をしたプロスタッフの『BeautyPro  Repair』 シリーズだ。開発者の寺田氏は30年近く化粧品に関わる美容のプロで自身のこだわりを渾身に込めた製品となっている。


キサントン含有量が自然界1!マンゴスチンによる美肌力の向上

キサントンやカテキン、プロアントシアニジンなど植物栄養素が充実しているマンゴスチン。40種類以上のキサントンが含まれており含有量は自然界1といわれている。抗酸化力に優れ、免疫力の促進から抗炎症効果による美肌力の向上までその効果は秀逸。マンゴスチンを最大限に活かしたザンゴジャパンの『グリンプス』。スキンケア・アンチエイジングなら見逃せない。


古来・インドのダイエット食品

インドの伝承医学・アーユルヴェーダの素材として用いられるコレウスフォルスコリは、脂肪分解の亢進と肥満防止の作用をもつ。大蔵製薬・ヘルスウェイ事業部では、コレウスフォルスコリを用途に合せて選べる4アイテムをラインナップして販売している。
ダイエット効果の他にも、抗アレルギー作用、生活習慣病の改善作用も有する。


簡単・手軽に代謝量測定

個人差のある代謝量を正確に測定するには、従来では大型の測定装置で、尚且つ被験者への負担が大きくかかるものばかりであった。しかし、エムピージャパンの『メタボリックアナライザー』は、操作が簡単で、本体も手のひらサイズで場所を選ばず測定できる。代謝量を即座に計測できる環境を整えることが、メタボリックシンドローム対策の一手なのかもしれない。様々な臨床シーンで応用が利く。


高品質コラーゲンペプチド

ソーフンジャパンのコラーゲンペプチドは、原料の管理から最終製品まで一貫生産を行い、徹底した品質管理のもとで製造している。
製造元は、韓国No.1ゼラチンメーカーのジェルテック社。ゼラチン工場として世界初の全工程自動化システムを取り入れ、その元で高品質の製品を生み出している。


こうした、機器やサプリメントを使用し、外科的な施術をサポートすることで、患者の顧客満足度を向上し、クリニックのファンにしていくことは、これからの美容外科・アンチエイジングクリニックには必要なことであろう。




(JHM93号より)
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