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妊娠糖尿病の診断基準を厳格化 [JHM]

[ 2010/6/11 ]
日本糖尿病・妊娠学会、日本糖尿病学会などは、妊娠をきっかけに発症する妊娠糖尿病の診断基準を厳格化する方針を決めた。世界糖尿病妊娠学会が世界約2万3000人の妊婦を対象にした調査を基に取りまとめた診断基準を採用、より軽い高血糖の人にも治療を促すことにした。

従来、妊娠糖尿病は、妊娠前に発症した糖尿病も含んでいたが、同学会などは「妊娠中に初めて発見または発症した軽い高血糖とし、明らかな糖尿病は含めない」として、一般的な糖尿病と区別した。

新たな診断基準として、空腹時血糖値(1デシリットルあたり92ミリグラム以上)、75グラムブドウ糖負荷試験の1時間後の血糖値(同180ミリグラム以上)、2時間後の血糖値(同153ミリグラム以上)の三つの検査値のうち、1項目でも該当した場合、「妊娠糖尿病」と診断することにした。従来は2項目に該当することが必要だった。



ビタミンDとCaで糖尿病リスク低減

厚生労働省の研究班は、ビタミンDとカルシウムの摂取により、糖尿病の発症のリスクを低減させ得るとする研究結果を発表した。

研究班は乳製品の摂取量により4つのグループに分類し、その後の糖尿病発症リスクを男女別に検討した。

その結果、女性は乳製品の摂取量が最も多いグループで、最も少ないグループに比べて糖尿病発症リスクが約30パーセント低くなることが分かった。一方、男性では関連は認められなかった。しかし、ビタミンDの摂取量が平均よりも多い群と少ない群に分け、カルシウム摂取量と糖尿病発症リスクとの関連を調べたところ、男女ともビタミンDの摂取量が多い群においてのみ、カルシウムの摂取量が多いと糖尿病リスクが低くなるという関連が明らかになった。




糖尿病とアルツハイマー、互いに影響

大阪大の森下竜一教授らの研究チームは、糖尿病とアルツハイマー病、二つの病気が互いに影響し、悪循環を生む仕組みを解明した。

糖尿病や高血圧などの生活習慣病が、アルツハイマー病の危険性を高めることは以前から指摘されていた。研究チームは、アルツハイマー病と糖尿病を合併したマウスを用意し、プールで泳がせ実験。アルツハイマー病のみのマウスは次第に避難場所を覚えたが、糖尿病を合併しているマウスは記憶力が悪かった。アルツハイマー病マウスが生後3〜6ヶ月で記憶障害を発症するに比べ、糖尿病合併マウスは約2ヶ月で障害が見られた。

血糖値を下げるインスリンは、認知機能に重要な役割を果たしているとされるが、合併マウスでは脳内のインスリン量が減少。アルツハイマー病の原因たんぱく質とされる「ベータアミロイド」は、合併マウスの脳血管には通常の約2倍の量が蓄積し、早期から血管の周囲で炎症反応が進行していた。




(JHM93号より)
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