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メディカルツーリズム現象 [JHM]

[ 2010/3/16 ]

池田DRが開発した鑷子。今まで最も細い微小血管用の鑷子(ステンレス製)に比べさらに極細に。精巧な製造技術で鈎も微小でチタン製のため、使用頻度が増しても強い(眼瞼形成術やホクロ除去などのオペなど汎用性は高い)


「メディカルツーリズム」という現象を知っているだろうか?数年前、日本女性が治療費の安いタイに大挙押し寄せ、美容整形をしてもらいながらショートステイの観光も楽しむ〃医療ツアー〃がブームを呼んだことは記憶に新しい。そしてその後のブーム終焉の背景には、医療技術の未熟さ、そして何より美容整形でスキル以上に必要とされるデザイン、そして日本人特有の美的感覚との違いがあった。しかし今、隣国・韓国そしてかつてのタイ、さらにはシンガポールなど、こうした過去の教訓を生かしこぞって日本をはじめ海外から患者を呼び、再びこの分野の外貨獲得に成功しているという。とりわけ美容整形の大国・韓国では美容医療の技術も日本にひけをとらないほど向上し、圧倒的な価格優位性とその周辺のサービスを含めたアメニティの充実をはかり、国をあげてメディカルツーリスト(医療渡航者)の獲得に力をいれる。医療用ビザの用意、観光公社が病院、クリニックと提携してツーリストの拡大をバックアップする。韓国ではこうした動きは美容整形に限らない。最先端医療による脊椎治療や漢方治療、多種多彩な健診・ドッグなど日本のように待つことなく手軽に受けられることも魅力のようだ。

こうした医療における患者の争奪戦は国を超えて、さらにボーダレスの時代へと向うことは間違いない。もはや日本はかつての医療先進国ではなくなっている。
しかし、良質なサービスそして日本が誇るきめ細かな治療術が、とりわけ美容医療において逆に海外からの患者を呼び込む可能性は高い。医療は決して聖域ではない。だからこそMade in Japanの良さを「メディカルツーリズム」でも生かせるはずだ。

「治療費が安い反面、整形の施術レベルが低いというのは過去のこと。この世界に飛び込む新人医師も徹底的に、形成、整形のスキルを磨くトレーニングをします。でなければ、開業しても本人が患者のトラブルでクレームを受けることになるからです」とは、本紙取材班が先ごろソウルで会ったKSAS(大韓民国美容整形外科学会)理事を務める美容外科医の言葉。
翻って日本ではどうだろう?とりわけ美容医療では、トレーニングをしたくてもその機会が少ないという声が聞かれる。多くの場合、美容整形クリニックに就業というかたちで「弟子入り」する。しかし規模の大きいクリニックになればなるほど、経営効率を優先せざるを得ないことから、医師のスキル習熟は容易なことではないのが現実だ。

さて本紙JHMが昨年から取り組んできた韓国、そして日本の美容医療のスペシャリストから指導、伝授してもらうLiveSurgery,Therapyのマスタートレニングが、今年、有志の集りJAAS(日本アンチエイジング外科・美容再生研究会)との共催として、引き続き実技講習を開いていく。JAAS発足のメンバーでもあり、昨年来ヒアルロン酸注入の指導医を行なってきた銀座いけだクリニック総院長・池田 欣生MDは、「だからこそ、多くのドクターがこの研究会を通じて技術の研鑚をしてもらいたい。できるだけ私の経験してきた臨床テクニックもオープンにします」と。

昨今美容医療の進歩はすさまじい。しかし治療時間の効率化、経営至上主義だけを優先しすぎてしまうと、ついつい機械などに頼る傾向が否めない。美容医療に転身する若手医師が自らの美容整形、形成のトレーニングをする機会は自ずと少なくなる。こうした日本の実情を変えなければ、〃ボーダレスの医療競争〃には勝てない。だからこそ、美容医療の研鑚が必要であり、それを提供するトレーンングの場が求められる。

この課題をクリアすれば、良質なサービスそして日本が誇るきめ細かな治療術が、とりわけ美容医療において逆に海外からの患者を呼び込むことは決して不可能ではないはずだ。Made in Japanの良さを「メディカルツーリズム」で生かせることにもなる。

一方、池田医師は「美容整形術は患者さんの痛みに対してデリケートな診療術をこなしてこそ、はじめてその医師の評価が決まる」とも指摘する。
来院の動機はもちろん病気ではない。美容医療という特殊な治療だからこそ安心感と満足度をできるだけ患者に提供しなければならない。だからこそ痛みに対するケアはその大きな要因になるのだという。そして、テクニックに加えて必要となったのが世界一の極細針「痛くない腫れない注射針エンジョニードル」(医療用注射針及び製造方法で特許取得3310270)の開発である(詳しくは本紙87号、8面)。

「患者さんは医師の想像以上に痛みや腫れ、内出血などに敏感です。一度痛みを覚えた患者さんはその後のリピーターにはならない」
こうした同医師の診療哲学は徹底しており、新たな医療器具、資材の独自開発につながっていく。国内そして韓国にもその診療テクニックを知られる眼瞼形成術で必要となる、痛くない腫れないせっしを開発、今春、医療機関むけに供給する運びとなる。また、このせっし、ニードルと共に患者満足度を十二分にあげられる、切らない目瞼下垂術(NSLT)のオペで使う特殊糸も池田MDオリジナルの手術糸で、眼瞼挙筋の短縮に痛みを伴わず、施術効果をあげる役割を果たす(このせっしや手術糸を使ったDR池田の眼瞼形成術は今春マスター認定トレーニングを開催する予定)。

先述のメディカルツーリズム成功のひとつとしてあげられる医療のサービスを含めたアメニティさは、何も施設の豪華さだけではない。
まさに池田MDがこだわる患者の満足度、安心感こそが重要で、それが痛みのない、効果のわかる治療なのである。
そして、ヒアルロン酸注入術でみせる整形顔ではない、美顔づくりのための3Dデザインのテクニックーそれこそが池田MDのMade in Japanとしての世界に誇れる美容医療の技であり、日本が国際競争に勝ち残っていくヒントのひとつであることは間違いない。

●本稿で紹介した池田MDのトレーニング「第2回痛くない腫れないヒアルロン酸注入とフルフェイスデザイン・レッスン」(2月21日)は本号5面を、また極細針「エンジェニードル」、せっしについてご関心のある医師は本紙電話03-6222-3121までお問合せください。



(JHM91号より)
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