JAASアカデミー
TEL
お問い合わせ
一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

JAASアカデミー

一般社団法人 JAAS日本アンチエイジング外科学会

TEL

お問い合わせ

[JHM] アンチエイジング医療での美容・痩身②

[ 2008/8/2 ]

メタボリックシンドローム特定健診・保健指導(以下:メタボ健診)という制度の枠内で捉えれば、そこにビジネスが参入するうまみはあまりない、と本紙は書いてきた。
それは、なぜか?メタボ健診にかける保険者の予算に対しての考え方からだ。メタボ健診の特徴は保険者に対して、飴と鞭があることだ。今話題となっている後期高齢者医療制度に対し、各保険者が負担する支援金の額を、メタボ健診で成果を上げれば10%減額、成果が悪ければ10%増額させるという飴と鞭だ。
後期高齢者医療制度に対する支援金は、昨年まで老人保健拠出金として、同様に各保険者が負担してきた。この老人保健拠出金は、大雑把にいえば、各保険者の保険料収入の約四割を占めていた。後期高齢者医療への支援金も同様の割合といわれている。
となると、メタボ健診のために各保険者が負担できる予算は、保険料収入の4%もしくは8%が限界となる。
その程度の予算で、被保険者・被扶養者に対して行なえる事業で、成果を挙げることは不可能に近い。保険者の考え方によっては、メタボ健診に対して余計な事業を行なわず、後期高齢者支援金の10%上乗せを支払ってしまった方が、負担が少ないという見方もできる。
もともと医療制度(国民皆保険制度=保険者)を崩壊させないために、導入される予防医療が、メタボ健診だ。その崩壊寸前の保険者が、更に多くの費用負担をすることは考えづらい。

(JHM75号より)

Copyright (C) JAAS ACADEMY. All rights reserved.