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[JHM] 食品としての“牡蠣”には必須アミノ酸、微量元素が豊富③

[ 2008/5/31 ]

腎におけるオイスターの抗酸化作用・セレン濃度上昇・尿中8-OHdG低下が確認

 

 

 

ヒト試験としては、糖尿病薬(SU剤)を服用しているが効果が良好でない(HbA1cが6.5以上の者)2型糖尿病患者を対象者とし、プラセボ摂取群(n=15、プラセボ成分3g/日)、オイスター摂取群(n=15、オイスター3g/日)の二重盲検試験を行い、摂取開始時4、8、12週後に、血清亜鉛値、尿中8-OHdG値などを測定した。
プラセボ摂取群の血清亜鉛値で有意な変化は認められなかった。オイスター摂取群では、摂取開始時の血清亜鉛値は、77.6±3.90μg/dlであったが、4週、8週後で90.3±3.15μg/dl、93.5±2.96μg/dlと危険率1%、危険率0.1%と有意に上昇した(P<0.01)、(P<0.001)。これによりオイスター摂取による亜鉛補給作用が示された。
プラセボ摂取群の尿中8-OHdGで有意な変化は認められなかったが、オイスター摂取群の尿中8-OHdG値は、摂取開始時8.23±1.34ng/kg/hが、8週後6.19±0.83ng/kg/hと5%危険率で有意に低下し、オイスターによるヒトでのDNA抗酸化作用が観察された。
また、オイスター摂取による血清中の亜鉛濃度の上昇と尿中8-OHdG低下が認められたことにより、オイスターのヒトにおける抗酸化作用は亜鉛補給に由来することが推察された。
これら2つの試験により、腎組織中のTBARS値(過酸化脂質値)は、中用量にて低値を示し、腎におけるオイスターの抗酸化作用が示され、腎および肝組織中セレン濃度の上昇と尿中8-OHdG低下が認められた。
これらの結果により、オイスター摂取による抗酸化作用は、セレン含有に伴うことに由来するものと推察されるのである

(JHM74号より)

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