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21世紀 医療革命の旗手たち (医)白寿会 統合医療・アンチエイジング ハートフルクリニック 平良 茂MD

[ 2008/4/15 ]

(医)白寿会 統合医療・アンチエイジング ハートフルクリニック 平良 茂MD
      
第49回

 

 

「平良療法」求め、沖縄全土から受診者が来院

積極的予防めざし
あえて新たな診療理論とスキルを、日々磨く

自由診療部門「キレーション療法」「サプリメント外来」に、平良MDオリジナルが

点滴レシピーは40種類超
サプリメント療法で数多くの改善症例も発表

JSCAM指導医に、これから"平良メソッド"を会員に伝授へ


 志をたて、医学の道に進む若きドクターも現代西洋医療(主流医学:Mainstream Medicine)だけではやがて、限界を感じる時期があるという。確かに医学界では最先端の医療技術やガン、難病に挑戦してはいるが、医療の現場ではそんな試みも「非力な医術」となることが少なくない。こうした現実に直面する臨床医たちの中には、現代医療の恩恵を受けることなく悩んでいる患者に焦点をあてた「統合医療」や、病気のみならず「病気の予防こそ医学の基本」としてアンチエイジング医療を精力的に行なうドクターも多い。21世紀医療に新風を巻き起こすのは、こんな医師に他ならない。21世紀医療革命の旗手たち、シリーズ49回目は平良 茂MDを訪ねた。

 

 穏やかな風貌そのままの
平良 茂MDだが、新たな診療を追及する姿勢と意欲は鋭く、柔和な表情が時として厳しくなる。
「患者さんが抱える疾病の主訴に対してベストな診療を心がけています。現代医療では解決できない症例も少なくありません。そんな時のために新たな医療、保険外の診療・施術をあえて実践することが必要なんです」
時として、従来医療ではない診療に挑戦することは勇気が伴う。しかし平良院長、そのためにも診療の合間を縫って常に新たな医療技術を学び、実践するための理論とスキルを磨く。
「留まることが嫌いなんです」という通り、遠く沖縄から、東京はじめ各地へと週末を使って自らの医療研修のために奔走する。
そんな先生、沖縄本島の中心地那覇に隣接する糸満市で、アンチエイジング外来・統合医療など「積極的予防診療」を掲げる数少ない専門医でもある。
那覇市を一望する糸満市の豊緑な丘に建つ広大な敷地に、医療法人白寿会の各施設を構える。そして介護老人保健施設「白寿園」に隣接する場所に保険診療(1F)・自由診療(2F)を行うハートフルクリニックがある。理事長として全施設総勢100名ほどのスタッフを統括する院長だが、もっぱら自らの診療の中心は自由診療ゾーンである2Fの臨床フロアーとなる。
統合医療・アンチエイジングの拠点として、沖縄全土から患者が来院する"平良療法"実践の現場である。ここではさまざまな予防診療が行われるが、一方で「SPA会員」制をとりながら定期的な健康管理や講習会開催などで、クライアントに対して積極的なアンチエイジング指導を行なう。会員には予防診療・カンセリングに対して初診、再診にかかる診療費を優遇することは言うまでもない。
「経済インフラが低い沖縄という地域性から、自由診療の診療費は低めにしていますが、それでも保険医療に比べれば高額。でも予約で一ヶ月びっしりです」
"平良療法"の評判ゆえなのかも知れない。
院長の専門は循環器内科、母校の琉球大学医学部の附属病院で勤務医として経験を積んだ後、現・施設を建て開業。老人保健施設の運営そして保険診療をする傍ら、スポーツ医、統合医療、未病診療、自然療法、栄養療法・サプリメントのカウンセリングそしてアンチエイジングやキレーション療法などの講習を受けながら、認定医、専門医、アドバイザーの資格を取得していった。
内科という総合的な医療知識と経験、技術を磨いた上で、新たな領域の知識とスキルを学び、今でも学び続けるからこそ、トータルな治療と予防を提供できるわけだ。
「高い健康・長寿を保つには質のよい運動、休養、食生活が必要ですが、そのためのキーワードが抗酸化、ホルモンバランス、体内インフラ、解毒、サプリメント、免疫、代謝・酵素、消化吸収、栄養療法、遺伝子。その要因をチェックし医師がケアすることが大事だと思います」
さて、ハートフルクリニックの自由診療は以下の部門で構成されている。
アンチエイジングドッグ、サプリメント外来、オーダーメイドサプリメント、遠隔サプリメント外来、点滴キレーション療法、プラセンタ療法、自家がんワクチン療法、フコイダンカクテル療法、リンパ球輸注療法、がん統合診療、がん検診など。
この中で、とりわけ力をいれているのが「サプリメント外来」と「点滴キレーション」部門、そして診療の裏づけともなる「アンチエイジングドック」である。
老化予防のための「アンチエイジングドック」では、動脈硬化度を頚動脈エコー、血管推定年齢の測定、超音波診断システムによって計測したり、顕微鏡で血液状態を観察・評価するほか、FRASによる活性ストレスチェック、マルチ周波数体組成計検査、骨密度などが検査メニューとして用意されている。
また採血によるホルモンチェックや有害微量ミネラルを検査・診断するための爪ミネラル、毛髪ミネラル分析も行う。
若きインターン時代、救急救命で訓練と経験を積んだことから、こうしたドックの検査数値から明らかになる診断、所見にも、平良院長ならではの見立てがあるという。
「かつて、メタボリックSのひとつである高コレステロール、動脈硬化症の患者さんにスタチン系薬剤を処方していましたが、思うような症状の改善が認められなかった。それではと、クスリを使わずサプリメントのみで指導、処方した結果、改善をみるようになりました」
これがサプリメント外来開設のきっかけだったという、平良院長。外来を開設してから数多くの改善症例をみている。
こうした症例、JSCAM日本臨床抗老化医学会などアンチエイジング医療の講習会や、医師らが集って機能性素材の情報交流を行う講習会でたびたび発表されている。
外来の基本となるのは時間をかけながらの丁寧なカウンセリング、その上で、ビタミン・ミネラルなどのベースニュートリションを処方する。さらに、症状に応じてさまざまなオプショナルサプリメントがレシピーとして組み込まれていく。
あくまで食事指導を行いながら、栄養指導をしていくことは言うまでもない。
 肥満に対するサプリメント指導・処方では、Q10、αリポ酸、L-カルニチン、オルニチン・アルギニンなどのアミノ酸、食物繊維、フォーミュラ食、大豆主成分のサプリメントなどを使う。動脈硬化を予防し、メンテナンスしていくものではマルチビタミン、オメガ3系素材、Q10、αリポ酸など。免疫アップには、ビタミンC,きのこ系素材、βグルカン、トランスファーファクター、エキナセア(2週間以上の服用はさせないことが前提)、パパイヤ食などをアドバイス・処方する。
 積極的予防療法としてクライアントに処方するのが「アンチエイジング・サプリメント処方」で、ピクノジェノール、NAC(N-アセチチル-1-シスチン)、S-アデノシルL-メチオニン(SAMe)、メチオスルホニルメタン、αリポ酸、カルノシン(βアリスチン)、Q10、SOD酵素、マルチビタミン・ミネラルなど院内処方品として平良先生オリジナルのレシピーを提供、受診する患者から好評だという。
他にも、関節系の有効素材として知られるコンドロイチン硫酸を水素水と併用しながら、尿酸高値の患者にアドバイスして尿酸値の上昇を抑えた、とする院長オリジナルのサプリメンテーションもあり興味深い。
ハートフルクリニックでは、通常のサプリメント外来とは別にオーダーメイドサプリメントの提供や「遠隔サプリメント外来」も行っている。
循環器内科としての専門性をもつ院長にとって、点滴キレーション療法への関心は高い。早くからこの診療理論と技術を学んできた平良MD、このキレーション部門でもオリジナルのメニューを提供している。
"平良メソッド"とも言えるそのレシピは、43種類にも及ぶ。
Na-EDTAキレーション、マイヤーズ点滴、高濃度Cはもちろん、目的と薬剤によって以下のようなコースを揃える。
「ダイエット」「美肌・美白」「アンチエイジング」「αリポ酸」「アミノ酸」「免疫」「アトピー」「偏頭痛」「花粉症」「育毛」など。
現在検討中のものも含めてざっと40種類のレシピーがあるが、点滴療法で求められる浸透圧を各レシピーに最適な圧に自動演算できるようなシステムも構築している。
 「キレーション療法は患者さんからの評判がいい。体感があるからでしょうか、継続しておやりに来る人が少なくありません」
実はこうしたサプリメントや点滴療法などで用いられる薬剤などを、別法人ブロードヘルスプロモーション(BHP)で患者や、場合によっては医療機関にも供給する。医師として検証した商材を、同じような療法を実践するドクターに使ってもらえればうれしい、というのが院長が法人を設立した動機だという。医療用のサプリメントは、平良DR自らが解説する便覧としてホームページにも紹介され、その数は100種類をくだらない。
現在、このBHPを窓口に、サプリメント外来、点滴キレーション、アンチエイジングドッグなどの検診・診断のトータルな教育・指導を行うスクーリングと実技・業務稼動コンサルテーションを行う準備を進めている。
先ごろ、院長の所属するJSCAMから正式に「サプリメント外来を組み込んだ点滴キレーション療法」の指定医療機関として認められ、この分野での指導医にも就任したことから、6月には第1回目の沖縄派遣研修として、講習会の開催を予定。それを皮切りに、"平良療法"を会員向けに伝授していくことになる。
平良院長は最後にこう話す。
「アンチエイジングの新たな診療メニューを実施していくには、スタッフトレーニングが大事でが、その前提として彼らコ・メディカル達との信頼関係が欠かせません」
沖縄アンチエイジング専門医の旗手として日々、多忙な平良院長だが、時には気分転換にとクリニックのスタッフと会食を共にしながら、"アフターミーティング"で彼らとのコミュニケーションをとる。
そして「医療を施す前にまず人間を診る」が平良MDのモットー。「人間好き」とも言われる"琉球人"のDNAが、平良 茂院長にも受け継がれている証しであろう。

ハートフルクリニック(沖縄県糸満市)ホームページアドレス http://www.hakujyukai.com

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