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JHMトピックス②

[ 2008/1/28 ]

人間が活動するときにエネルギー源として活用されるのは、脂肪や糖分である。そのエネルギーの代謝のバランスが崩れることで、肥満やメタボリックシンドロームなどの状態が引き起こされる。では、これらのエネルギーの代謝の舞台はどこにあるのだろうか?細胞中のミトコンドリアで行なわれているTCA回路や電子伝達系がその主役といえる。
 TCA回路はクレブスサイクル・クエン酸回路などと呼ばれ、人体の代謝メカニズムの中ではよく知られているものの一つだ。脂肪や炭水化物は、脂肪酸やグルコースといった単純な形から、有機酸に代謝され、クエン酸回路に運ばれる。クエン酸回路は、その名の通り、クエン酸などの有機酸を酵素によって代謝しながら、最終的にアデノシン三リン酸=ATPを生成する。このATPが全ての細胞=人体のエネルギー源となる。このクエン酸回路が、重要な代謝経路であることはご理解いただけると思う。
 日本でもマルチビタミン・ミネラルがサプリメントとして主流になっているが、このマルチビタミン・ミネラルは、クエン酸回路の補酵素であったり、酵素の原料として摂取しているといっても過言ではない。
 したがって近年、欧米のアンチエイジング医療の現場では、尿中の有機酸分析が行なわれているが、この検査はクエン酸回路が正常に働いているかをチェックするものといえる。クエン酸やコハク酸、リンゴ酸などの有機酸は、通常尿中にはほとんど含まれないが、ビタミンやミネラルの欠乏で、クエン酸回路が上手く働かないと血液を通じて尿中に排泄されてしまう。
 さらにクエン酸回路に必要なのが呼吸によって取り込まれる酸素で、運動などでATPが必要なときに、酸素がクエン酸回路に供給されないと、細胞は酸素が無くてもATPを生成できる乳酸発酵による嫌気呼吸を行なう。これによってATPは生成できるが、乳酸が筋肉中に蓄積し、蓄積した乳酸によって、筋肉が酸性になることで、疲労が起きるといわれている。
 クエン酸が疲労回復物質といわれるのは、この嫌気呼吸を起こりにくくするためだ。また、クエン酸にはキレート作用があるため、血液サラサラの効果も期待できる。
「メダリスト」は1ℓ用28g中に6580mgものクエン酸を含有する顆粒状のサプリメントである。顆粒化しているため、冷たい水でも溶けやすく、味もレモン風味で飲みやすい。メダリスト内には先のクエン酸だけでなく、アミノ酸やビタミン・ミネラル群も豊富に含まれているため、クエン酸回路そのものに加え、サイクル外からの動きを活発にすることが期待されているのである。

(JHM 第70号より)

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