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メタボ特定健診、混乱続く③

[ 2008/1/27 ]

先日、東京地裁で、腎臓がん治療に対して保険適用となるインターフェロンと、保険適用外の活性化自己リンパ球移入療法の併用が混合診療とされたことを不服として、自費とされたインターフェロン治療への保険適用を求めた訴訟の判決があった。
この裁判ではインターフェロン治療に対する保険が適用されない根拠は見いだせないとして、原告の患者側の請求を認めた。つまり、極論すると混合診療を認めた形となった。
本紙では以前から混合診療に法的根拠がないことを掲載してきた。ある意味、これが裏付けられたともいえる。ましてや、予防医療として、治療と一貫性のないメタボリックシンドロームのケアは、混合診療にはあたらず、医療機関で活発に行なわれるべきものであろう。
患者サイドとしても自己責任でメタボリックシンドロームに対処しようという動きもある。薬局で購入できる大衆薬市場が縮小している中、メタボリックシンドローム対応の商品でヒットが続いている。漢方をメインとした数社のメタボ対応の大衆薬が大ヒットとなっているのだという。メタボリックシンドロームに対する危機感はすでに消費者レベルで定着し始めていると言っていい。
こうした消費者レベルの危機感を医療機関がうまくキャッチすることが、大切である。自己流の健康法では、失敗する例も多い。
そこでアンチエイジングクリニックがメタボリックシンドローム対応を行なう必然がある。アンチエイジングクリニックは、栄養指導や運動指導のノウハウがあり、専門的な治療やサプリメントなど幅広い対応が行なえるからだ。
また、一説には40〜50代で腹部肥満の男性は、食生活や運動不足だけでなく、男性ホルモンの低下で内臓脂肪が付きやすくなっているのでは、と指摘されている。こうした男性はEDも併発しやすく、EDは自覚できるため、行動変容につなげやすいと言える。EDを受診した患者にメタボリックシンドロームの改善を進めることで治療の奏功率は向上する。

(JHM 第70号より)

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