今後医療との提携が進むメディカルエステ

機器いらず、手技のみで効果実現の美健手技

新成分セクロピア配合のコスメで相乗効果

　JSCAM（特定非営利活動法人・日本臨床抗老化医学会）の18年度最終である認定医実技講習会が先ごろ、東京新都心（台場）のTIME24ホールで開催された。後期カリキュラムから認定医資格を目指す会員へ、一部救済措置（認定医認定委員会による）として位置付けられており、講習テーマも「メディカルエステ/補完代替診療」と、今後のアンチエイジング診療で併設の機運が高まるであろう施術の講座となった。メディカルエステでの講習では、これまでのエステ手技の枠を超える、癒しと効果が実現される「美健手技」と、自然治癒力を高める「神経インパルサー」には、当日参加した医師、看護師、エステティシャンからも驚きの声があがり、施術法をより近くで見たいとする動きが多かった。JSCAMでは、今後のアンチエイジング診療でのメディカルエステの重要性を鑑みて、19年度の講習会カリキュラムでもメディカルエステの実技講習を組み込む。19年度末には、これら講習で学んだ手技を生かした、メディカルエステも行なうクリニックが誕生しそうだ。

　18年度最終講演では、前編としてメディカルエステの理論と実践と題し、「インパルスで始める美容と健康について」（ジャパン美健学院顧問講師・水田　順也医博）、「ジャパン美健について」（ジャパン美健学院会長・小澤　武氏）による理論の講義に続いて、「アンチエイジング診療と併用できる癒しのメディカルエステの施術法と実技・実演指導」（ジャパン美健学院トレーニングスタッフ）が行なわれ、後編では、新しい補完代替医療として、「老化予防法としての筋系帯療法の理論と統計に基づいた施術の実際」（川井　武雄PhD）が行なわれた。（川井筋系帯療法については本紙62号にて解説）

　水田医博の講演では、インパルス健康法について解説。

　美と健康は別々の概念ではなく、女性が美しくあるということは健康であるということで、2つは1つの概念であると述べた。その健康が、自律神経系の調和によってもたらされているという点で、水田医博が長年研究してきた体表反射が大きな役割を担っているのである。

　健康には「ホメオスターシスの三角形」が深く関与しており、自律神経系・免疫防御系・ホルモン分泌系の三点が正しく構築されていることと述べ、この三点のうち、どれか一つでもおかしくなると他の二点にも影響するという。

　そのため、インパルス健康法を行なえる「インパルサー」（医療器具）で自律神経を賦活させるのである。内臓と体壁の反射により、自律神経を強化するという。インパルサーを用いた1ヶ月の臨床例も発表された。

続いて、小澤氏の講演では美健手技についてDVDでの画像を流しながら解説。

エステとして安心・安全はもちろんのこと、効果の面でも機械に頼らず手技のみで行なう方法に、会場内ではどよめきが起こっていた。

世間体など体面を考え直接エステには行きづらい方など、潜在的にエステを望む人は多い。そのため、クリニックでもエステが行なえるということは一つの利点となる。

実技・実演では美健手技がトレーニングスタッフにより行なわれた。

癒しに加え、リフトアップ効果、血液循環が良くなる美健手技は、「術後のケアにいい」と取り入れている口腔外科のドクターもいるそうで、現在も医療機関からの問合せが続いているという。

また、手技の実技講演中には、12月に発売したばかりのコスメも紹介。「JBSスキンケアシリーズ」がそれで、美健手技との併用がベストであるが、3〜5分の手入れでも充分にリフトアップが体感でき、しかも4~5日持続するという。

同製品の最大の特徴は、リフトアップや小顔を狙って、局所スリミング作用のある“セクロピア”が成分として入っていることにある。

セクロピアは、化粧品では初めて使用される成分で、南米アマゾンの樹木であるセクロピアオブッサの樹皮から抽出される成分である。セクロピアに含まれるフラボノイドやタンニン、ステロール、テルペンが水分の排泄や脂質の蓄積、脂質分解などの効果を示すためである。

先述した効果についてはセクロピア単体ではなく、セクロピア以外の成分であるCoQ10や温州みかんエキス、ビタミンE、高麗人参エキス、チャ葉エキスとの組み合わせによるところも大きい。

このように多種多様な有効成分を凝縮したコスメであるが、肩や首付近の「デコルテ」部のマッサージを行なうことを主眼に置いている。

デコルテ部を中心にマッサージすることで、肥大化した脂肪細胞に働きかけ、毛細血管の流れをスムーズにし、水分代謝の正常化を促す。これにより、リフトアップされたフェイスラインを実現するのである。