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中国食品安全性問題

[ 2007/8/6 ]
 

世界規模で問われる“食”の安全性

 

 

 

 日本でも牛肉の偽造コロッケなど、食の安全が揺らいでいるが、中国からの輸入品の安全性の報道が相次いでいる。歯磨き粉やウナギなどだけでなく、中国国内では、毛髪を原料として用いたしょう油まで出回っているという。

最近の報道では、ダンボールとひき肉を混ぜて具にした偽装肉まんも販売されていたという。口にするものが多いだけに、不信感は募るばかりだ。

こうした事態を受けて、米国では中国産のウナギなど、魚介類5種類の輸入の差し止めを発表している。中国側でも中国国家品質監督検査検疫総局は、日本などに加工食品を輸出する予定であった中国企業41社を、安全性に問題があったとして輸出を禁止にするなど、安全検査体制を強化したとアピールしているが、同局が輸出禁止措置以前に発表された内容では、中国企業の食品や日用品のサンプル検査をしたところ、安全基準を満たした製品は全体の8割にとどまった事から、不安の種は解消されていない現状だ。

 本紙で何度か掲載している健康食品の紛い物原料、例えばイチョウ葉エキスにエンジュの混入、ビルベリーと偽った、不明の物質など、出所は全て中国からのものである。中国からの輸入食品の恐ろしさの一つは、いわゆる想定外のものが多いということだ。

 ウナギで問題となっているマラカイトグリーンなどの抗菌剤は、日本国内でも用いられており、想定することは可能だが、毛髪やらダンボールなどでは想定のしようがない。

日本国内では、健康食品の安全性についての議論が白熱しているが、その一方で、海外から、こうした原料や製品が海外から輸入されてくる。

普通に考えれば、輸入した原料や製品は表示されたものそのままであるという認識だが、昨今の報道を見る限りでは実際に何が入っているのかを確認しないことには話が進まない。

現にジエチルグリコールが混入していた歯磨き粉を例に出すと、中国から輸入していた国内メーカー9社では、いずれも中国の工場の報告をそのまま受け止め、ジエチルグリコールを見逃していたのだという。

今は中国産の食品だけにスポットがあたっているが、FDAが発表した内容によると、2006年に禁止薬剤などの検出で米国に食品輸入が禁止された回数では、中国産よりドミニカ共和国やデンマーク産のほうが多かったのだという。このほかにもサルモネラ菌に汚染された香辛料(インド産)や不潔すぎて食用にできないカニ肉(メキシコ産)なども見つかっていることから、中国一国の問題ではなく、地球規模に拡大している問題なのである。

国内であっても、例えば「○○が欲しい」と発注の電話をしても、良識に基づきしっかりとしたモノが届くかハッキリしない状況になっているので、さらに文化や言語が違う海外との取引には一層気をつけなければならない。

そのため、自分の身は自分で守るということからも、輸入品に関しては安全性の担保を押し付けるくらいの考えが必要になってきているのではないだろうか。

 

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