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エステ業界の変革期が始まる

[ 2007/8/6 ]
 

スパ・認証制度などサロンを取り巻く環境が変わる!?

 

 今サロンを取り巻く環境が変わりつつあることを感じていますか?先日、不幸な事故がありましたが、事故以前からスパに対するお客様の注目度は高まってきており、特に若い女性の間ではブームの兆しさえ見せております。日本より海外、特にアジアでスパが盛況なため、様々な施術方法が“輸入”されています。オリエンタルな雰囲気が若い女性に受けているのかもしれません。一方、エステ分野では違法機器の問題や施術方法で、逮捕者が出るなど消費者からはマイナスイメージとなっています。そこで業界団体の一つである「日本エステティック機構」では、今年中を目処にしたエステティック認証制度の実施を発表。お客様に対しより一層の安心感を与えることが出来るようになるのです。このようにスパや認証制度など、エステに大きく関わる内容についてのセミナーが先日のビューティーワールドで行なわれました。これからのサロンの行く先を示したと言っても過言ではない、それらの内容を追ってみます。(2面へ続く)

 

 

 

世界中でマーケットが拡大する「スパビジネス」

 

エステティック認証制度、今年から実施

 

先ずはスパのほうからお話します。

 NSPA(日本スパ振興協会)が主催した「アジア・パシフィックスパフォーラム」では、アジア各国のスパ業界の代表が、それぞれの国のスパ事情を発表するという内容でした。

 世界中でスパの市場が伸びているにも関わらず、日本ではまだスパが注目はされていますが、定着はしていません。それはなぜでしょうか?その理由の一つとしては、いまだ「スパ」とは何であるのかが、お客様に対して完全に浸透しきれていないことがあげられます。日本でのスパとは入浴施設だと思っているお客様が多いことは事実です。そのため、入浴施設の通称を「スパ」と変えただけとも思われています。

 それでは「スパ」とは何なのでしょうか。NSPAでは「温浴や水浴をベースに美だけでなく癒しなど様々なサービスを提供できる施設」と定義しています。

スパには用途によって様々な種類があります。デイスパやリゾートスパ、ディスティネーションスパやメディカルスパなどです。デイスパはサロンのような施設でのスパであり、リゾートスパはホテルやリゾート地内にあるスパのことです。ディスティネーションスパは滞在型スパとも呼ばれ、観光地で何日間か滞在しながらその間スパ施術を受けられる形態のことです。

アジア全体のスパ業態の割合を見てみますと、圧倒的にデイスパが多いです。ですが、インドネシアではリゾートスパのほうが多いなど、国や地域によって差があるようです。

 日本ではまだスパの市場はそれほど大きくはないですが、アメリカでは13000億、タイでは322億円の市場規模になっているほど、大きなマーケットになっているように、今後生長が期待できる市場なのです。お隣の韓国では、エステサロンをデイスパに変更するということが増加していることからも、スパマーケットの拡大は大きな流れになりそうです。

 一方、スパマーケットが急成長しすぎてしまったため、現在のサロンでもそうだと思いますが、人材不足となってしまっていることが各国で問題となっています。この問題点を踏まえて、アジア各国のスパ業界の今後の課題として、スパプロフェッショナルの養成などがあげられました。

(アジア各国別のスパ事情については本紙○面にて連載形式で報告していきます。)

次はエステティック認証制度についてお話します。

この認証制度はサービス産業の分野では初の試みとなります。経済産業省も「エステティックサロン認証制度の在り方について」という報告書を発表するなど、エステティック業界は国からも注目されている業界なのです。

今回のエステティック認証制度を簡単に説明すると、3つの認証制度を、それぞれ独立した制度として認証していく形となります。

1つ目は「エステティックサロン認証制度」で、法令順守、消費者の相談窓口(担当者でも可)の設置、衛生管理の徹底、施設や機器の安全性管理など、どのサロンでも守れることであり、守るべきものが認証のための内容となっております。

2つ目は「エステティシャン認証制度」です。現在様々なカリキュラムがありますが、統一的なカリキュラムや基準を作成し、統一試験を行ない認証する流れとなります。

3つ目は「エステティック機器認証制度」です。エステティシャンが機器を用いた施術を行なう際に、お客様が安心して施術を受けられるように、メーカーが製造・販売する製品を検査して認証します。

サロンと機器の認証制度は、今年の10月から予定されています。エステティシャンの認証は2010年を目処に導入される予定となっています。

日本は少子高齢化と言われ、年々人口が減少していく傾向にあるといわれています。そのような状況では「健康」、「美容」、「癒し」の3つのキーワードに関するサービスが日本の経済成長を担うことになると、大きな期待を寄せられています。

スパは先ほどの3つのキーワード全てのトリートメントを受けることが出来る施設であり、認証制度はお客様に更なる安心感を与えることが出来ます。今回のビューティーワールドでは、エステ業界の“変革期”を感じられる内容でした。この変革期を逃さないためにも、スパや認証制度への関心を高めておくことは必要です。

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